臨床心理士とは

臨床心理士(りんしょうしんりし) 財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格。

臨床心理学を学問的基盤に、心の問題の援助・解決・研究に貢献する専門家として認定する資格である。心理療法家・カウンセラーの資格には、国家資格が存在しない一方、民間の認定資格は多数存在するが、その中で臨床心理士は、現在最も知名度の高いものである。

臨床心理学の専門性と資格をめぐる1970年代の論争を経て、日本臨床心理学会を離脱したメンバーが中心となって立ち上げた日本心理臨床学会が事実上の母体となっている。

心の癒しを求める社会風潮や少子化に悩む大学のニーズを背景に資格者数を拡大して社会的認知を勝ち得る一方で、指定大学院制の導入に伴う資格認定協会の大学院カリキュラムへの介入、有資格者の技術水準のばらつきと常勤職への就職難、心理学諸学会や民間団体による認定資格の乱立といった問題も生じている。
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臨床心理士としての資格と責任

本来、心のケアを行なう臨床心理士が、他者やクライエントに対して心的外傷を与える場合も少なくなく、これは臨床においても、教育現場においても同様である。

又、効果が見られない、もしくはAPA(アメリカ心理学会)の定める倫理基準から外れた治療行為等を行なっている臨床心理士も少なくないので、場合によっては、刑事訴訟や民事訴訟に訴える必要性がある。

臨床心理士は医師と違い国家資格ではないので、行政訴訟を起こす事は出来ないものの、財団法人日本臨床心理士資格認定協会に対して、臨床心理士として不適切であると思われる者については、意見書を提出し、その臨床心理士の免許剥奪や業務停止処分を申請する事が可能である。
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臨床心理士資格試験の現状

2006年までは移行措置により、指定校修了者以外も受験資格が与えられていた。2005年で大学で心理学を専攻し、10年の臨床経験を有する人物の受け入れが終了した。2006年には、指定校以外の大学院で心理学を専攻した人物の受け入れが終了し、2007年度以降は、資格認定協会の指定校修了者のみに受験資格が与えられる。

試験は1次試験と2次試験からなる。 1次試験は10月の上旬に東京ビッグサイトで実施される。内容は筆記、論述である。午前にまず筆記試験が行われる。問題数は100問、5択のマークシート方式で、試験時間は2時間半である。問題は、心理学一般、統計、心理査定、心理療法および技法、事例、法律などからなる。近年は事例問題の占める割合が増えている。 午後からは論述試験で、時間は90分である。提示された論述テーマに沿って、1001字以上1500字以下で書く事が求められる。字数指定に一字でも過不足があれば、その段階で失格となる。なお、この論述試験は1次試験の合否に一切関係がない。2次試験の総合判定資料として使われる。合否通知は10月中に受験者に発送される。1次試験に合格していれば、2次試験へと進む。

2次試験は面接試験となる。大体11月の第2週頃、東京国際フォーラムで、土曜、日曜、月曜と3日間行われる。1次試験の合格通知に2次試験の日時が指定されるので、受験者はそれに従って面接試験を受けることとなる。受験生による試験日時の変更は認められていない。面接そのものは10分程度で、2名の面接官によって行われる。臨床経験について、心理査定、スーパーヴィジョンの有無などを問われることが多いと言われている。圧迫面接をとられることが多いようである。2次試験の合否は12月23日前後に郵送される。これに合格していれば、資格認定協会に登録料を納めて臨床心理士として登録できる。

合格率は6割前後、2006年までの段階で毎年3000人程度が受験している。合格基準点は明らかにされていない。また、1次試験の得点は一切受験者には伝えられない。したがって、何点取れば合格ラインか、という事は不明である。移行措置終了に伴い、2007年の試験は内容がさらに専門的になり、受験者も減少すると見られている。なお、1次試験免除制度はない。2次試験で不合格となった場合、次年度は1次試験からの再受験となる。
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